咳が止まらない…増加中の「大人の喘息」意外な原因と対処法

気候がコロコロ変動する昨今。油断していたら風邪をひいてしまったという人が少なくないようです。発熱、鼻水、鼻づまりなどの症状は治まったのに、咳だけがずっと続いていませんか? 

もしかしてそれ、喘息かもしれません。喘息といえば、子どもの病気だと思っているかもしれませんが、実はオトナ世代にも喘息が増加中なのをご存知ですか?

そこで今回は、予防医療推進協会の理事長を務める筆者が、大人の喘息の原因と発症や悪化を予防するための掃除のポイントなどをご紹介したいと思います。

■そもそも喘息とは

現在400万人ともいわれる喘息患者。喘息とは正式名称を“気管支喘息”といい、口や鼻から入った空気が肺まで向かう通り道である“気管支”に炎症が起き、狭くなったり塞がったりすることで起こります。

炎症が起こった気管支は、正常な状態よりも埃やたばこといった小さな刺激に過敏に反応します。そのため、どんどん炎症が悪化し気道が狭くなり、激しい咳や息苦しさといった発作を起こすのです。

■オトナ世代に「喘息」が増加しているわけ

子どもの喘息は約90%がアレルギー性であるのに対して、大人の場合は60%ほど。当然、アレルギー体質の人は注意が必要ですが、そうでない人も喘息にならないとは限りません。

喘息のアレルゲンとしては、ダニやハウスダスト、花粉やペット、カビなどがあります。しかし、アレルギー以外にも、風邪、大気汚染、ストレス、気候の変化、さらにはついつい頼りがちな解熱鎮痛剤、好んで使う人も多い柔軟剤などの人工香料もその原因として挙げられています。

ここで気になるのが“風邪”が原因の喘息。ただでさえ慌ただしい大人女子。風邪をひいて咳だけが長引いても、あまり気にせず市販の風邪薬を飲み続けたり、1日中咳がでるわけではないからと放置したりしていないでしょうか? しかし、実はこれこそ大人の喘息が増加する一因であるため、注意が必要です。

■実は絨毯よりも「フローリング」が危ない

アレルギーが原因の喘息では前述のとおり、ダニやハウスダスト、カビなどがアレルゲンとなります。とはいえ、ダニの温床となる絨毯や布団、カビの気になるお風呂場などの水回りはすでに気をつけている人も多いでしょう。

しかし実は、絨毯や布団よりも“フローリングや壁紙”の方がダニの死骸やフン、ハウスダストが舞い散るのです! 絨毯や布団は、その繊維にハウスダストが絡みついているのに対して、フローリングや壁紙は絡みつくことができません。そのため、歩いたり掃除機をかけたりと振動を与えるたびにハウスダストが舞い上がり、それを吸ってしまっているのです。しっかり水拭きをした方がいいでしょう。

また、カビもつい忘れがちなところに存在しています。それは、洗濯機。洗濯機のドラムの外側に“カビがびっしり”なんてことも珍しくありません。それが洗濯のたびに衣服について、衣服とともにカビも乾燥されます。そのタオルで顔を拭けば、カビの小さな粒子も気管支に入ってしまいますよね。大掃除の際などに、洗濯槽のカビ取りもしっかり取り除きましょう。

大人女子は、忙しさからつい“まだ大丈夫”“これくらい平気”と自分の体調を後回しにしがち。しかし、その積み重ねが辛い症状を引き起こすかもしれません。意外な落とし穴がある喘息。くれぐれも早めの対処に努めて下さいね。

【参考】

香料の健康影響 - 渡辺和夫(2010)

【著者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

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